日 刊 こ ゆ き
お仕事のこと、家族のこと
ライターのお仕事

年々執筆環境にわがままになる理由を考察したら、今後の目標が見えてきた話

おひさしぶりです。こゆきです。iMac、iPadmini、iPadAIRたちの助けを借りて執筆し、スケジュールはトラベラーズノートにしたためる。机をみては、にんやりする日々でございます。でも最近わがまますぎない? と思うのです。そこで私の執筆環境へのこだわりが増す理由を考察してみました。タイトルが変? 最近こんなタイトルが多いから真似してみたんです。お許しください。

私がライターを始めたばかりの2012年12月。自宅にはインターネット環境がなくてテザリング。パソコンは当時ですら低スペックだったメモリ2GBのCor2Duo、OSはWindows Vista。Wordの文字変換すらもたつくような環境でした。生まれたばかりの長女は保育園に入っているわけもなく自宅にいる状態。執筆できるのはお昼寝のみ。書いていたのはダイニングテーブルorドレッサー。運転中に長女が寝たらて駐車して運転席でも書いていました。外付けキーボードだって使っていません。2017年に大黒柱として専業ライターになるまで、外付けモニターすらありませんでした。

そしていま、iMacにリアルフォース、4Kの外部ディスプレイ、専用デスクにアーロンチェア。そして子どもたちは保育園と小学校。日中は執筆に超絶集中できる環境です。なのに、どうしたことでしょう。当時のほうがよっぽどか集中していたと思うのです。たった2時間の執筆時間を待ちわびて、お昼寝したと思ったらパソコンに飛びつく日々。ひどいときは寝かしつけの最中にスマホでぽちぽち書いていました。

今は「集中できないから」と自宅以外にオフィスを借りて、片道30分以上かけて通勤する始末です。どうして執筆環境にこだわるようになってしまったのでしょうか。昔はわら半紙に短くなった鉛筆、机はミカン箱みたいな環境で喜んでいたというのに。

その理由のひとつは、ライターという仕事が憧れから現実に変わったことにあるのかなと思います。駆け出しの頃の私は仕事があるならなんでも書いていました。今思えばアフィリエイターさんの外注です。名前を聞いたことがない基礎化粧品を説明したり、自動車保険について解説したり。法人さまからのご依頼もありましたが、皆アフィリエイトサイト用だったと思います。

はじめて大きな企業から、アフィリエイト記事ではない記事のご依頼をいただいたときは、飛び上がるほどに喜びました。文字単価5円のお仕事をいただいた時なんて、ひとりできゃーって叫んだと思います。

当時はステップアップする仕事達が私の燃料になっていました。アフィリエイト記事から、有名企業のオウンドへ。取材記事に書籍、週刊誌。大大大企業でのインタビュー。今は昔憧れていたライターの仕事が目の前にあって、それらの締め切りに追いかけられている状態です。

あの頃みたいな「いよっしゃー!!!!」という高揚感が年々減っているのかもしれません。だからわら半紙から上質紙へ、鉛筆から万年筆という風に環境を整えることに執着しはじめたのかなと思います。でも私のライターキャリアはまだ10年。昔憧れていた仕事を手にしているとはいえ、まだまだすごい仕事はたくさんあって、私はその一端も掴めていない状態。ライターとしての力量でいえば、駆け出しのひよっこ。出版社や編プロで鍛えて独立した先輩ライター組に比べれば、経験値が足りなさすぎます。

モノに頼ってガソリンをチャージするのではなく、昔のように書ける喜びだけでダッシュしなければなと自戒しております。とはいえ精神論だけでどうにかなるものではありません。だからこそこれからは、一緒に働いて心地良い人たちと、良質な記事をつくる仕事に特化したいなと考えています。編集者さんと二人三脚で丁寧に執筆していきたい所存。