日 刊 こ ゆ き
お仕事のこと、家族のこと
ライターのお仕事

7年前:タスク、2年前:男性のお悩み、今:本と取材、士業サイト

書くことで収入を得られるようになってから、7年が経過しようとしています。ランサーズをスタートした時、抱っこ紐の中ですやすや眠っていた赤ちゃんだった長女は、今はひとりで学校に行く小学生に。本も読めば計算もします。

当時は影も形もいなかった次女までも年少さんになって、少しずつ数字や字を覚えているところ。

子どもたちの成長とともに私の仕事も少しずつキャリアアップしていきました。最初はダイエットの体験記やメイク法などを無数に書くタスクしかできませんでしたが、徐々に単価が上がり難易度が高い仕事も請られるようになりました。0.5円から1円、1円から2円と少しずつ文字単価が高くなり、収入も増加します。

生活環境が変わった2年前の7月。もっと稼ぐ必要があったため大量のお仕事を請けるようになりました。ジャンルは問わず、継続も単発も、ご依頼いただけるものはなんでも書く。

2年前の今頃は、男性のお悩みに特化したサイトのほぼ専属ライター。早●に悩む男性のためのサイトの記事をほぼ毎日更新するお仕事です。生活するためには仕事のジャンルは選びません。

そして今、当時よりも、書くジャンルが絞られてきました。士業系サイトの記事、電子書籍や紙の書籍の執筆、インタビュー。これらが全体の9割を占めています。

自分で言うのもなんですが、よく頑張った。

ライターになるまで、大人になってから大きく成長できるなんて思っていませんでした。損保で働いていた頃も、毎日スキルアップしていたと思います。どんどん業務に関する知識やスキルは深まっていました。

でも、居場所が変わることは期待していませんでした。損保には総合職と一般職の間には、越えられないとんでもなく高い壁があります。総合職は年収1000万円オーバーが約束された人たち。その代わり血反吐を吐くほどのハードワーク。

一般職も大変だけど年収600万円で頭打ち。いくら努力しても、総合職になることは現実的には不可能です。確かチャレンジできる制度はありました。しかし、当時の損保では新卒の女性総合職だって超絶レアです。ドラクエウォークの無課金ガチャの星5よりも稀有な存在。

そもそも大学を中退している私が、大手損保の正社員になれただけでもありがたいこと。全国の同期の一般職で大学を卒業していないのは私ともう1人しかいませんでした。

毎日会社に通って、決められた仕事をして、決まったお給料をもらって少しずつですが昇級して、子どもを産んだら少し足踏みして、また仕事に復帰して。

そんな生活が一生続くんだと思っていました。というか、決めつけていたのかもしれません。サラリーマンでも努力と挑戦で、居場所はどんどん変えられるはずなのに、現状を維持しながら生活することが当然だと思っていました。

でもライターになってから、私の居場所はめまぐるしく変わります。去年の私が、「ちょっと有名な出版社さんの紙の本を書いていること」や、「有名人に取材をすること」を聞いたら笑って「夢みたいだね」って言うでしょう。

キラッとしすぎているWE WORKで毎日カタカタとお仕事をしているなんて夢にも思わないでしょうね。

これから、ライター業界はこれまでよりもっと厳しくなると思います。若いライターさんがみずみずしい感覚で切れ味鋭い記事を書いています。サラリーマンの方が本業に関するライティングの仕事を始めたら、太刀打ちはできません。

だから、常に選んでいただけるようにスキルアップとインプットを続けなければと日々研鑽しています。ライターになったおかげで、学ぶことの楽しさ、挑戦する喜びを知ることができました。自分の居場所を変えられるのは自分だけ。

ありがたいことに、書くことは大好きでずっと指を動かしていても苦痛ではありません。今日なんて、お仕事で3万文字書いてなお、家に帰ってブログを更新しているんだから酔狂なものです。

来年の今頃は何をしているんでしょうか。もしかしたら、仕事がなくなって泣いているかもしれません。でも今は少し前の私のように将来を憂いて落ち込むことはなくなりました。こうやって続けていれば、どうにか生きていけるはず、仕事はもらえるはずっていう自信が少しずつ生まれています。

新聞記者になりたいっていう夢は叶いませんでしたが、本を出版するっていう夢は叶いました。継続すれば夢は実現できるんだよって、子どもたちに後ろ姿を見せてあげられるように常に前を向いて歩いていきたいと思います。