こんばんは、こゆきです。「宗教勧誘とライティング」http://webwriter.tokyo/godwriting/でちらっと、ミキプルーンに誘われて悲しかったお話をしました。今回は、そのお話をじっくり書きたいと思います。
あれはまだ長女が1歳ごろのこと。ようやく歩き始めて、あちこちのキッズスペースで遊ばせようと必死になっていました。当時は今では想像がつかないほどの知育ママだった私。何冊も育児書を読み、食べ物にも環境にも気を使っていた若かりし頃です。
私が暮らしていたのは非常に人口が少ない過疎が進む地域で、同年代の子どもは近所におらず、車で30分から1時間の距離にしかキッズスペースもありません。でも、乳幼児健診では同年代のママたちが一堂に会します。ママ友もおらず、同じ年代の子どもを育てている学生自体の友達もいなかったので、長女も私もお友達ができるかな、あと淡い期待を抱いていました。
そんな時、出会ったのがさやかさん(仮名)です。私と同じ学年で誕生日も近く、子ども同士も月齢が近い。彼女も私も遠い県外が実家。
あっという間に意気投合して、というか私はそう思って距離が縮まりました。児童館に遊びにおいでよと言ってくれて、児童館で遊ぶようになり、すぐに「家に遊びにきて」と言ってくれました。
友達がいなかった私は、嬉しくて何も疑わずにご招待されました。るんるんしながらお邪魔すると、知らない女性が他にも2人。小さな子どもを育てているお母さんたちだそうです。
「気が合う人たちで集まって、情報交換したりランチ会したりしているの」と言っていました。一気にお友達が増えたと思ってますます喜ぶ私。その日は特に変わったことがなく、解散になりました。人見知りしない長女は、見知らぬおもちゃやお友達がいて嬉しそうです。
すると後日、メールが来ました。
「違う自治体の公民館を借りてママたちがリトミックと食育の会を開いているからこない?」と。
食事にも非常に気を使っていた私は、「行きたいです!」と返信。そして、当日。案内されたのは大きな公民館で、中には同年代の女性がたくさん。お食事を作る係の人がいるらしく10人くらいの女性が赤ちゃんをおんぶして調理室で何かを作っていました。
それ以外の人たちは、大きな部屋で談笑。見知らぬ私が来ても、ニコニコと笑顔で話しかけてくれて寂しい思いをすることはありませんでした。食事ができるまでの間、リトミックや食育の講習会などが開催されて、子どもも大人も暇を持て余すことはありません。さやかさんも、私をほったらかすことなく声をかけてくれていました。
そして、お食事の時間。ゆかりっぽいおにぎりやお味噌汁、煮物、など体に優しい食事が用意されていました。好き嫌い私たちは戦々恐々としながらも、お呼ばれされているからと私が無理矢理完食。
すると、さやかさんが近くにやってきて、メニューについて説明してくれました。おにぎりにはミキプルーンが入っていること。プロテインも混ぜられていること。お野菜を洗う時はミキプルーンの洗剤を使っていること。その洗剤を使うと放射能が溶けること、など。
放射能が溶ける?????ってかプルーン???と頭は大混乱。放射能が溶けるって本気で言ってる??溶ける?
そんな私の様子を気にすることなくさやかさんはお話を続けます。
「子どもや家族の健康を考えたら、食事に気をつけないといけない。世の中の食品は危険で低栄養。でも、ミキプルーンには成長に必要な栄養がたっぷり含まれているし、プロテインは良質なタンパク質だから健やかな体を育んでくれる。ミキプルーンは宇宙食に採用されている素晴らしい食品」
要約するとこんな感じ。ミキプルーンがマルチ商法と知っていましたので、その場では曖昧に流して、後日メールでお断りしました。家族に反対されているから、プルーンは買えない、と。
すると今度は、「もうプルーンは勧めないから、スイーツ作りの会に来てよ。みんなで仲良くしたい」とお誘いがありました。
一度プルーンを紹介された時点で断ればよかったのに、勧誘されないならいいかと思ってノコノコと出かけてしまいました。スイーツ作りの会は、さやかさんの自宅で行われ、数名のママと子どもたちが集まっています。
子どもたちも手伝いながら和やかに会が進行し、美味しい苺大福をいただきました。すると、今度はおもむろに日焼け止めを取り出して、「小さな子どもでも日焼け止めを使わなきゃいけないって知ってますか?」と言い出したのです。ミキプルーンで販売している無添加の0歳児でも問題なく使えるという日焼け止め。
え??プルーンじゃないからいいと思った??日焼け止め?私は何かを売りつける時しか呼ばれないの????
心底悲しくなりました。後から聞いたところによると私が住んでいる地域では、ミキプルーンママたちが一大勢力を築いており、年々ミキプルーン仲間を増やしている模様。
ただでさえ子どもの同級生が少ないのに、ミキプルーンママが増殖しており私の孤独感は強まりました。なにより、仲良くなれる人ができたと思ったのに勧誘目的だったことが悲しかった。
ちなみに、大規模な食育の会に来ていたママたちの多くは、検診やキッズスペースなどで声をかけられ連絡先を交換してお呼ばれしていたようです。どなたも実家が遠方で友達がいない、など孤独なママたちばかり。
そういう人を選んで、狙いを定めているのね、と怖くなりました。健康にいいよ、家族のためだよと言いながら、勧誘しやすい人を選んでいるんです。
それ以降、ミキプルーンに対する印象は最悪になり、公共の場で突然距離を縮めてくる人には最大限の警戒を払うようになりました。ミキプルーンの理念や製品に心底共感している人たちにとっては、あのコミュニティは心地よいものだったのかもしれませんが、乳幼児健診やキッズスペースを新規顧客開拓の場にしている姿勢には辟易。そして、福島の原発事故まで商品を売るための謳い文句にしていることにも嫌悪感しかありませんでした。
でもその経験で、ネットワークビジネスの勧誘は断固として拒否できるようになったので、マイナスばかりではありませんね。この人何か怪しい!っていうセンサーが人並みに機能するようになりました。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また明日もお楽しみに〜!